明後日17日(月)の定例会は15時~20時30分まで開けています。ご都合の良い時間にどうぞ。
最近不眠がちで調子も良くないので、会まで休養していようと思います。
10日に名古屋港で開催中の アッセンブリッジ・ナゴヤ の街歩きに行ったので報告を。
長い&写真が多いので関心のある人だけ読んでください。
まず金山駅に集合後、名港線で築地口に向かい、 ポットラックビル でチケットを購入。
(あいちトリエンナーレのチケットがある人は100円引きで買える)
会場は地下鉄築地口駅から名古屋港まで、ほぼ直線状に位置しているのでまわり易そう。
ポットラックビルの2階、3階にも作品があるようなので、まずはそこから観覧。
2階は「ブランクーシの裁縫箱とあれこれ」の展示。
ストーリー的なものがいまいちわからないまま、謎の象形文字などを見る。
3階のエキシビジョンスペースにあった「山並み」。
肩下くらいの高さの台の間を迷路のように分け入っていく。
その台の上には変な人形や食器、椅子などがランドマークのように置かれている。
台の下をくぐった先に隠し部屋?があったり、全体を一望できる高台に出たり、なかなか楽しい。
同行者がエレベーターで上がっていったけど、4階はオフィスらしいので1階まで下りて待つ。
ビルを出た後は大通り沿いに少し歩いて、次の会場である旧・接骨院に。
普通の接骨院だった部屋の中に発泡スチロールやライトボックス、計器類?が置かれている。
「名古屋港には南極観測船ふじもあるし、これは接骨院を南極基地か何かに見立ててるんだな」
と思いながら見ていたが、後で貰った解説を見たら「眺望する無人島」だったらしい。
まあ南極も無人島みたいなものだし、自分の中では南極接骨院の思い出として刻まれた。
普通の街中の普通の店跡が会場なので、会場間の移動がかつてないほどに街歩きらしい。
季候もちょうど良く、過ごしやすい秋晴れだった。
次の会場に入ろうとポケットを探って、チケットを落とした事に気付いた時には冷や汗が。
少し戻ると道路に落ちていたので胸を撫で下ろした。以後チケットは鞄に。
旧・ボタン店を改修したというボタンギャラリー。
作品は昔の食器や看板などを模写した絵巻物のようなもの?
今回のイベントは街を一つの庭園として「動的生態系にしるす」のがテーマらしいので
街にあった店や施設の記憶みたいなものを作品として記録した、みたいなものが多い。
隣にある旧・寿司店。
1階がカフェになっていて珈琲も飲める。
2階には映像が流れていて、在りし日の寿司屋の看板などが置かれている。
隣の旧・染物店もだけど、長く空き家だった店を改修したようで所どころ土壁が崩れていたり。
コインランドリーを使用しない者は一切、どうなってしまうのか。張り紙はそこで終わっている。
他には普通に通り過ぎてしまい引き返したものの、どの部分が作品なのかわからない店や、
今回のイベントとは関係ない、津波を押し返す小学生の手形を見たりしつつ街を歩く。
しばらく歩いて旧・名古屋税関の港寮に。
庭には蜻蛉が飛んでいた。
寮の中は浴室に手のようなものが置いてあったり、暗い部屋で男の映像が延々と流れていたり。
寮の2階も見る。
畳の真ん中に無造作に落ちている布切れはアートなのか、何かが剥がれ落ちただけなのか。
そう考えさせた時点でアートであるといえる。
この会場に限らず、作品の写真撮影が禁止されてない(多分)のが良いイベントだと思った。
アッセンブリッジとは特に関係ないと思われるかっこいいシャッター。
地下鉄名古屋港駅を通過して、7月の街歩き では入れなかったポートビルに到着。
色々と長い道のりだった。
ポートビルの展望室から眺望する名古屋港。
偶然、港に停泊していたクルーズ客船が出航していくのを見る事ができて満足。
アッセンブリッジの作品も申し訳程度に3枚ほど壁に飾られていた。
まだ時間もあったので、隣の 南極観測船ふじ も見ていく事に。
船員の地位によって部屋の質が違うとか、閉所恐怖症の人には地獄のようだとか話す。
砕氷船が氷海を砕いて進む仕組みなど、今後永久に使い道のなさそうな知識を得られた。
昭和40年代当時の新聞や、[昭和60年現在]と書いてある南極の地図も展示されていた。
ここにあるのは南極観測船の記録であり、昭和の空気を封じ込めた記録の記録でもある。
そう考えるとこれもアートであるといえる。気がする。
ふじの甲板に出ると夕暮れであった。
「自分は目的地に行く事しか頭になく、過程にある小さな変化に気付ける感性が羨ましい」
と参加者の1人に言われた。
自分も昔は気付く余裕がなかったかもしれない、何も思い出がないまま死ぬのが嫌だったので
意識的に思い出を作ろうと思って行動するようになった、と答えた。
ブリッジ付近からしか見られない船と港。
会場から会場に移動する間に話した事、
作品から作品に視線を移す間に考えた事、
夏に行けなかった所に3ヶ月経って行けた事、
そういった過程の中に物語を見出して、自分が意味を与えた事は何となく記憶に残る。
「動的生態系にしるす」というテーマにも繋がりそうだけど、動的生態系の意味はよくわからず。
名古屋港駅まで戻り、構内の壁にあった最後の作品を見て解散。
その後は残った人とハロウィン仕様の金山で2時間ほど酒セラピーをする。
この店も動的生態系にしるしておこう。
店を出ると夜風が冷たかった。
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