明日20日(月)は2月の低空飛行net月例会があります。
15時~20時半まで、各自都合の良い時間に気軽に覗いてみてください。
前回の 瀬戸際の街歩き・前編 の続きです。
時刻は15時くらい、次は尾張瀬戸駅から瀬戸川を挟んで南側にある 瀬戸蔵 に向かいます。
橋の欄干には瀬戸焼のオブジェや、ケースに入れられた陶芸作家の作品が飾られていて
焼き物の街らしさをアピールしています。
このケース入りの作品は過去に盗難事件があったと瀬戸在住のメンバーが教えてくれました。
瀬戸蔵は パルティせと と同じ頃にできた観光施設です。(時期的に愛知万博に合わせたっぽい)
1階が陶磁器ショップやレストラン、2-3階に瀬戸市歴史民俗資料館を移設したミュージアム、
あとは4階までホールや会議室などが入っているようです。
1階中央にお雛めぐりのメイン、高さ4mの「ひなミッド(正式名称)」がそびえ立っていました。
ぶら下がっているのは古布のつるし雛だそうです。
地元の学生が着色した雛人形も飾られていて、耳なし芳一のような模様が描き込まれているもの、
ドラゴンボールのキャラクターを模したものなど個性豊かでした。
続いて2階にある瀬戸蔵ミュージアムに入館。
中には昭和40年代の瀬戸電や、旧尾張瀬戸駅が再現されていました。
2-3階をぶち抜いたスペースに、2階建ての建物もそのまますっぽり入っています。
駅の横には瀬戸焼の陶房(モロ)、石炭窯、せともの屋なども再現。
瀬戸の子供は社会科見学でここに来るのでしょうか。
瀬戸焼のお雛さま地上絵というのがありました。
常滑にもあった登り窯のミニチュアなども。
どちらも坂が多いのは、窯に適した地形の条件のようです。
3階からは旧尾張瀬戸駅を見下ろせます。
3階では瀬戸3万年の歴史(石器時代から……)を勉強できます。
古墳時代の土器からの変遷や江戸時代の茶器、近代のノベルティまで。
瀬戸在住のメンバー(元陶芸部)の解説があったので、より一層楽しめました。
一通り見終えたので1階に戻り、陶磁器ショップをひやかします。
良いなと思った天目や紫釉の器は、他の倍くらいのお値段。
でもこんな器で飲む日本酒はきっと美味しいに違いない。
瀬戸蔵を出て移動中、ノスタルジックな看板を発見。
駐車場の向こう側に次の目的地、 新世紀工芸館 が見えました。
手前にある交流棟から入ると1階はカフェ、2階がギャラリーになっていて
「陶とガラスの雛人形とスイーツのうつわ展」が開催中でした。
梁?が頭をぶつけそうな低い位置にあった記憶。(撮影不可だったので写真は無し)
交流棟を出ると工房棟があり、ガラス越しに見える作業の様子を横目に展示棟へ。
展示棟は撮影可能だったので、フジツボみたいな花器などを思う存分撮りました。
というか、無料で入館できて監視員もいないギャラリーに直に陶器が置いてあるので
その気になれば全部叩き割るのも容易そうで、セキュリティ的に心配になります。
ガラス工芸品も展示されています。
この中に模様のある猫の作品が気に入りました。
観覧後には交流棟1階のカフェで休憩しました。
注文後に作家の器を選べて、それにお茶や珈琲を淹れてくれます。(値段も250円ほどで良心的)
自分は青りんごの紅茶とシナモンドーナツを頼みました。
店内は洒落た雰囲気で、陶芸やガラス工芸の専門書などが常設されています。
お茶を飲みながら世間話や遺跡発掘作業の話など、しばらく歓談しているともう17時半過ぎ。
瀬戸の人に18時にはもう店が閉まっているかもと言われ、急いで銀座通り商店街に。
かめりあという店の方が特別に店を開けてくれて、何とか少し買い物ができました。
この店の人に限らず、窯のひろばの人も、深川アパートの人も、無風庵の人も、
瀬戸の街には親切にしてくれる人が多く、最近荒みがちだった気分も少し癒されます。
瀬戸の街の夜は早い。商店街も17時くらいに大体閉まるようです。
駅の隣のパルティせとまで戻り、とりあえずの解散となりました。
パルティせとにはローカルラジオ局もあって、ちょうど放送中だった模様。
残った人で飲食店に入ろうと探すも、ゆっくりできそうな店がなかなか見つからず。
迷った挙句、瀬戸蔵の1階にあったレストランに行く事にしました。
店内に石窯のオブジェがあったり、テーブルの真ん中に陶片が埋まっていたりと
なかなか雰囲気の良い店で、ミニ味噌カツ丼とミニうどんのセットを注文。
特に瀬戸名物でもなく、味も可もなく不可もなく普通……。
このセットを頼むと瀬戸焼の器(料理が入っているのと同じ物)が貰えるようで、
白字、織部、天目、黄瀬戸、木立のどんぶり・茶碗から好きな物を1つ選べます。
同じくセットを頼んだ同行者が天目を選んだので、自分は織部にしました。
貰ったどんぶりは早速家で普段使いしています。
店を出て、名鉄で名古屋に帰ります。
今回は事前に考えていた有名所も、無名なB級スポットのような所も楽しめて、
瀬戸の日常の空気や人情も感じられた街歩きとなりました。
帰りの電車内からは満月も見えて、良い一日になったとしみじみ思う。
そんな風に思える一日をこれからも増やしていきたい。
またそのうちどこかに行く計画を立てたいと思っていますので、関心のある方は是非。